近年、IoTデバイスや機械学習技術の発展により、医療分野における同技術の活用が進みつつある。従来、人間が行ってきた診断プロセスの一部をデバイスやアルゴリズムが担うことが可能となり、ハードウェアを伴わない医療機器であるSoftware as a Medical Device(SaMD、本邦ではプログラム医療機器と呼ばれる)の開発が世界的に活発化している。
本講演では、診断支援を目的としたSaMDの海外での開発動向を概観し、特に活発な画像領域での活用に触れるとともに、精神科領域における新たな試みを取り上げる。また、SaMD開発におけるプロセスや規制・臨床実装上の課題について、演者自身の研究開発経験を交えながら論じる。